数年前に構築したことのあるOpenSimでしたが、忘れてることが多すぎてかなり時間がかかってしまいました。
RaspberryPI & OpenSimの情報が少なく大変でした。
リカのきままなブログさんには必用な情報がまとまっていてとても助かりました。
この記事の内容もほぼ同じ内容になってしまっていますが、自分が実際にやってみて効率的な順番や、一部記述を変更している部分もあります。
(このブログが自分のメモ代わり用途なのでなるべく最低限の手順になっています)
なお、今回の構築はスタンドアローンで動かす最低限の設定だけになります。
他のサーバと接続できるグリッド版や、ボイスチャット機能などはしていません。
また、このあたりも追加で執筆していきたいと思います。
各種必用パッケージのインストール
sudo apt-get install mono-complete
sudo apt-get install libtool gcc g++ automake git
monoはOpenSimを実行するのに必用なパッケージです。
OpenSimは.NetFrameworksで作られており、Linuxで動かすために必用になります。
その他のパッケージは物理エンジンをコンパイルするのに必用になります
OpenSimのインストール
OpenSimデータのダウンロード
公式サイトから最新のバイナリパッケージをダウンロードします。
(執筆時点の最新バージョンは0.9.0.1)
またダウンロード・作業はDownloadディレクトリ内でしていく前提で記載していきます
cd ~/Download
wget http://opensimulator.org/dist/opensim-0.9.0.1.tar.gz
tar zxf opensim-0.9.0.1.tar.gz
物理エンジンのコンパイル・コピー
OpenSimのバイナリに含まれている物理エンジンはARMに対応していないためRaspberryPiでそのまま動かすことができません。そのため、ソースからコンパイルして生成する必用があります。
cd ~/Download
git clone git://opensimulator.org/git/opensim-libs
cd opensim-libs/trunk/unmanaged/OpenDynamicsEngine-0.13.1mod
./bootstrap
./configure --enable-shared --enable-release --disable-demos --without-x --enable-old-trimesh
make
cp ~/Download/opensim-libs/trunk/unmanaged/OpenDynamicsEngine-0.13.1mod/ode/src/.libs/libode.so.4.1.0 ~/Download/opensim-0.9.0.1/bin/lib32/libode.so
設定ファイルを2つ編集します
cd ~/Download/opensim-0.9.0.1/bin
vi OpenSim.ini
【編集箇所 255行目】
;physics = OpenDynamicsEngine
から先頭のセミコロン(;)を消してコメントアウトから有効化します
physics = OpenDynamicsEngine
【ついでに編集箇所 56行目付近】
同じファイルで他にも変更すべき箇所があるためまとめて編集してしまいます。これは後から設定し直してもOKです。
BaseURL = "http://127.0.0.1"
PublicPort = “8002”
これを・・・
BaseURL = "http://192.168.1.100(ラズパイのローカルIPを指定)"
PublicPort = “9000”
に変更します
もう一つ設定ファイルを変更します
cd ~/Download/opensim-0.9.0.1/bin
vi OpenSim.Region.PhysicsModule.Ode.dll.config
中身を以下に変更します
<configuration>
<dllmap dll="ode" target="lib64/libode.so" />
</configuration>
libopenjpeg.soのコンパイル・コピー
これもARM用のがないためOpenSimを起動するとエラーが出てしまうためコンパイルしていきます
cd ~/Download
git clone git://github.com/openmetaversefoundation/libopenmetaverse.git libopenmetaverse
cd ~/libopenmetaverse/openjpeg-dotnet
vi Makefile
MakefileをARMに対応させるために変更します
36,37行目を次のように編集します
ARCH=-ARM
ARCHFLAGS=
編集したらコンパイルし、OpenSimディレクトリにコピーします
make
cp -p libopenjpeg-dotnet-2-1.5.0-dotnet-1-ARM.so ~Download/opensim-0.9.0.1/bin/libopenjpeg.so
さらにコンパイル・コピーしたファイルを使うように設定をしていきます
cd ~/Download/opensim-0.9.0.1/bin
vi OpenMetaverse.dll.config
中身を以下に変更します
<configuration>
<dllmap dll="openjpeg-dotnet.dll" target="libopenjpeg.so" />
</configuration>
OpenSimの起動
mono OpenSim.exe
初回起動時のみ、リージョンの名前や初期ユーザ等の情報が求められます。
FireStormから接続
「環境設定」の「Opensim」項目を開き、一番上の入力欄に
192.168.1.100:9000
(上記設定ファイルに設定した内容)
を記述して「適用」で一覧に追加されます。
ログイン項目で以下のような感じにすればログインできます
ログインすると小さな丸い島に上陸しています
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